当ブログでは、仮想通貨のアービトラージという取引手法を使って、毎月どれくらい稼げるかという実践をしています。
今回は第1回目となる2019年7月の収益報告をいたします。
今後は定期的に月次報告をしていきますので、ご興味がある方はぜひお付き合いください。
- 仮想通貨のアービトラージで、いま稼げるのかどうかがわかる
- 仮想通貨のアービトラージで、実践するときのポイントがわかる
仮想通貨のアービトラージ概要と戦略
【アービトラージとは?】
仮想通貨のアービトラージの手法については、また別で解説記事を書きたいと思いますが
概要をコチラの記事に書いています。
ご興味のあるかたは是非ご覧ください。
【仮想通貨のアービトラージ戦略】
わたしのアービトラージ戦略の概要について、ざっくり箇条書きします。
- 仮想通貨の中でも取引量の多い、ビットコインで行う
- 運用資金の効率をアップするために、利用する取引所は少なくする
- 裁定の収益を確保するために、取引手数料が安い取引所を使う
- ビットコインの取引は、プログラムによる自動売買で行う
- プログラム言語には、ナレッジの豊富さと習得の容易さからPythonを選定する
- 現物のビットコインを使うと資金効率が落ちるので、レバレッジの効く取引所を使う
- APIが公開されている取引所を使う
- APIが使いにくい
- 板形式での取引ができる取引所を使う
このあたりの戦略を真似して実践できれば、これから始める場合でも仮想通貨のアービトラージで収益をあげることができると考えています。
戦略の詳細については、また別途解説記事を書きたいと思います。
【アービトラージで利用する仮想通貨の取引所】
わたしが現時点でアービトラージで利用している取引所は、以下の2つとなります。
Liquid by Quoine(リキッドバイコイン)
今国内で最も人気のある取引所といってよいかもしれません。安定した取引量があるので、アービトラージには比較的利用しやすいです。
Zaif(ザイフ)
取引所としての人気はあまりないですが、AirFXという『ビットコインの価格に準じた商品』の取引量が多いので、アービトラージの取引に使えます。
2019年7月の運用成績
2019年7月の運用成績概要です。
【運用期間】
- 2019年7月3日~2019年7月31日
【運用資金】
- 開始時点:4,468,758円
- 終了時点:5,550,035円
- 月次利益:+1,081,277円(+24.20%)
続いて、日次の集計表です。
7月11日は、集計ミスで2日分の収益が含まれているためグレーにしています。
7月11日を除いた日で最も日次利益が大きいのが、7月13日の利回り2.35%となりました。
また、全日程の中で日次レベルでマイナス収益になった日は1日のみでした。
取引所間に配置する運用資金は、運用状況をみて移動していますので、その増減をもって利益・損失がでているという判断はできません。
利益・損失は、取引所の運用資金の合計金額の増減を見る必要があります。

続いて、上記の表をグラフ化したものです。

2019年7月運用実績の寸評
ここでは、ビットコインの取引所間のサヤを取っているので、ひとつの取引所の運用資金だけを見ると増減が大きいです。
しかし、取引所の合計の運用資金を見ると、約1か月の期間で日次レベルでマイナスになったのは、わずかに1日のみとなりました。
これを見ても、アービトラージがいかに安定した取引であるかがわかると思います。
利益が確約されているはずのアービトラージで、それでも1日だけマイナスになったのはなぜかというと、以下の理由が主な原因です。
- 取引所の取引量が少ないため、狙ったよりも不利な価格で取引された
- 取引所が一時的な負荷に耐えられず、片方の取引所だけで取引が成立してしまったことによって、アービトラージが失敗した
7月後半の利回りが低下しているのは、ビットコインの値動きが小さかったため、アービトラージの機会(裁定機会)が少なかったことが理由です。
収益を伸ばしていくにはどうすればよいか
アービトラージの弱点は、値動きが少ないと、取引所間でビットコインの価格の差が生まれにくいため、サヤ取りができる機会が少なくなることです。
これを補うには、アービトラージのための運用資金をより多くの取引所に配置しておくことで、裁定機会を増やすことが挙げられます。
ただし、多くの取引所に運用資金を配置すると、ビットコインの価格差が広がった時に、特定の取引所だけ資金が余ってしまって、すべての資金を使いきれないという可能性も出てきます。
また、価格が変動したときにロスカットされないように運用するためには、取引に必要な証拠金+アルファを配置せねばならないため、利用する取引所を多くすると資金効率が下がります。
つまり、アービトラージにとって資金効率は重要な要素のひとつで
- 多くの取引所に広く浅く資金を置くと、収益は安定するが、資金効率は下がる
- 少ない取引所に深く狭く資金を置くと、収益は不安定になるが、資金効率は上がる
というジレンマがあります。
そのため、収益率を上げるには、取引所の資金配置のバランスを最適化する必要が出てきます。
実際、7月の前半の資金効率を見ると、アービトラージのレバレッジ取引で運用資金を使い切った状態が頻繁にあった一方で、7月の後半では、裁定機会が少なすぎて運用資金が余っている状態でした。
今後、収益を上げていくためには、ビットコインの価格変動の大きさや資金の増加状況を見つつ、運用資金を柔軟に取引所に配置することが必要かもしれません。
2019年7月にやったこと
7月にプログラムの改修をいくつか行ったなかで、特に大きなものが以下の2つです。
- 第3の取引所として『GMOコイン』を含めるように機能を追加
- 取引所間の運用資金のバランスを自動的に補正する機能を追加
収益を増やすためには、取引所を増やすことも検討する必要があると前の章で書いたとおり、GMOコインという取引所を含めたプログラムを作成済み、試験運用もほぼ済ませています。
2019年8月の目標
8月の目標は、次回の報告時に達成度合いを報告したいと思います。
【定量目標】
- 1か月の月次収益を+25%とする
【定性目標】
- GMOコインを含めた3取引所でのアービトラージ成績をまとめる
まとめ
今回は、仮想通貨のアービトラージの収益報告1回目でしたが、いかがだったでしょうか。
初めてのアービトラージ収益報告でしたが、自分で書いてみて少し整理できた部分もありました。
これからアービトラージで収益化を狙いたい、と考えているかたの参考になればうれしいです。
よろしければ次回もぜひご覧ください。