iDeCo(イデコ)

【iDeCo(イデコ)】初心者でも資産運用で99点を取るための資産配分(アセットアロケーション)

これからiDeCo(イデコ)やNISAを始めようと考えているけれど・・・

  • どうやって資産配分を決めたらいいのかわからない

といったお悩みはないでしょうか。

投資信託の中には、あなたの年代(年齢)にあわせてバランス良く配分してくれるファンドや、複数の資産区分に配分してくれるバランス型のファンドがありますが、本当に適切でしょうか。

本記事では、資産運用するときに自分で納得してアセットアロケーションを決めるためのかんたんな方法についてご説明します。

本記事の対象読者

  • 資産運用をこれから始めるひと
  • 資産配分を意識したことがないひと
  • 資産配分を見直したいひと

タップできる目次

本記事の参考書籍

はじめに、本記事をかくにあたって参考にした書籍について2冊ご紹介します。

いずれも過去に書籍レビューを記載していますので、気になる方は参考にされてください。

▼資産運用の初心者にとってとてもわかり易い内容になっていて、これ一冊でほぼベストの投資が可能になります。

出版社 :朝日新聞出版(2015/6/12)
著者  :山崎元、水瀬ケンイチ
タイトル:全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド

▼資産運用のバイブルとも言える一冊で、インデックスファンドがいかに有利な商品であるかについて、投資の歴史とデータを振り返って証明しています。

出版社 :パンローリング株式会社
著者  :ジョン・C・ボーグル (著)
タイトル:インデックス投資は勝者のゲーム ──株式市場から利益を得る常識的方法

資産配分(アセットアロケーション)とポートフォリオの違い

資産配分(アセットアロケーション)とは、自分が運用する資金を国内や海外の株や債券などに対して、どのように割り振るかという運用方針のことを指します。

資産配分は、アセットアロケーションともいいます。

(アセット「資産」アロケーション「配分」)

資産を配分する区分(資産クラス)は、大きく分けて「現預金」「国内株式」「国内債券」「海外株式」「海外債券」「不動産」「商品・金」など
があります。

このうち主な選択肢となるのは「現預金」「国内株式」「国内債券」「海外株式」「海外債券」の5つです。

よく耳にする「ポートフォリオ」という言葉は、アセットアロケーションに従って、具体的にどの商品に投資するかを決めた配分のことを指すことが多いようです。

本記事でも、運用資金の資産クラスへの配分ことを「アセットアロケーション」、それを具体的な投資商品に落とし込んだものを「ポートフォリオ」と呼んで区別することにします。

適切なアセットアロケーションを決めることの重要性、ポートフォリオをよりも重要である理由

投資関連の雑誌などを見ると、最近人気の投資商品の情報が紹介されているので、ついついアセットアロケーションを決めずに商品を選んでしまいがち
ですが、適切なアセットアロケーションを構成することの方が、ポートフォリオを決めるより遥かに重要なので注意が必要です。

このことは、本記事の冒頭でご紹介した「インデックス投資は勝者のゲーム」でも説明されています。

一九八六年の画期的な学術研究が彼の考えを支持している。その研究で、機関投資家が運用する年金基金のトータルリターンの差のうち、驚くことに九四%がアセットアロケーションで説明できることが判明した。

引用:インデックス投資は勝者のゲーム

94%という数字自体は議論の余地があるにしても、ほかにも同様の論文がいくつも出ていますので正しいと考えるべきでしょう。

つまり、アセットアロケーションを決めずに投資商品を選ぶことは、ゴールを決めずに航海に出るのと同じことを意味します。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のアセットアロケーションを見てみる

例えば、わたしたちの大切な年金を運用している「年金積立金管理運用独立行政法人」(以下、GPIF)のアセットアロケーションを参考に見てみましよう。

※GPIFのWebページでは、アセットアロケーションのことを「基本ポートフォリオ」と表現しています。

いわゆる機関投資家と呼ばれる金融のプロが、慎重かつ確実に運用することを目指して構成した資産配分になっていて、GPIFのアセットアロケーションは、賃金上昇率+1.7%を目標とすると記載されています。

https://www.gpif.go.jp/gpif/investment_return_target.html

GPIFのWebページを見てみるとわかりますが、ポートフォリオではなくアセットアロケーションについて詳しく分析や説明が記載されています。

このことからも、リスクとリターンの目標にあわせてアセットアロケーションを決めることが、どの商品を選ぶかという以前に重要である、ということがおわかりいただけるのではないでしょうか。

アセットアロケーションをきめるのが難しい理由

本ブログ管理人は、個人の投資家が自分の資産を運用するために、適切にアセットアロケーションを決めることは難しいと考えていますので、その理由をご説明します。

アセットアロケーションを決めるための2つの要素

さきほどご紹介した「インデックス投資は勝者のゲーム」では、アセットアロケーションを決める根本的な要素は2つあると言っています。

①リスクをとる能力
将来に渡って稼ぐ能力と現時点の資産の大きさの組み合わせに依存する、稼ぐ能力と資産が大きければリスクを取る能力も大きくなる。

②リスクをとる意欲
純粋に好みの問題。資産の増減を恐れない投資家がいれば、気になって夜も眠れない投資家もいる。

この2つの要素の組み合わせによって、適切なアセットアロケーションが決まってきます。

アセットアロケーションを決めることの難しさ

本ブログ管理人の見解としては、アセットアロケーションを決めることの難しさは以下の点にあると考えます。

理由その①

リスクを取る能力とリスクをとる意欲は、ひとそれぞれなのでアセットアロケーションを型にはめることができない。

理由その②

にもかかわらず資産運用の雑誌などでは、具体的な投資商品(ポートフォリオ)ばかりに注目していたり、年齢別に型にはめたアセットアロケーションの紹介が多く、「個人にあった決め方」を親切に解説している情報が少ない。

理由その③

紹介されているアセットアロケーションの例では、債券やその他の商品などの資産クラスを組み込んでいたり、分散型のファンドが組み込まれているので、リスクやリターンの計算が複雑になりわからなくなってしまう。

上に上げた3つの結果として、「リスクがどのくらいなのか」「期待リターンがどのくらいなのか」がさっぱりわからない、なんとなくのポートフォリオが出来上がります。

よって、本記事ではこれらの問題点を解決しつつ、自分にあったアセットアロケーションをシンプルに決めるための方法についてご説明します。

アセットアロケーションを決める5つのステップ

さきにご紹介した「全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」を参考にして、誰にでもできるアセットアロケーションの決め方についてご説明します。

5つのステップの概要

以下の5つのステップを順番に実行します。

  1. 家計の状態を把握する
  2. 生活に必要なお金(たとえば生活費三カ月分程度)を確保する
  3. 運用資金を「リスク運用マネー」「無リスク運用マネー」にわける
  4. リスク運用マネーをすべて株式インデックスファンドで運用する
  5. 無リスク運用マネーをネット銀行の普通預金におく

各ステップについて順番にご説明します。

ステップ1.家計の状態を把握する

自分の家計を棚卸しして、どれだけの資産と負債を持っているのか整理します。

近い将来の使いみちが決まっていない現金などのすでに蓄えている資金と、毎月の収入と支出から計算できるコツコツ積み立てできそうな金額を把握します。

ステップ2.生活に必要なお金(たとえば生活費三カ月分程度)を確保する

ここでいう生活に必要なお金とは、生活費の余裕(バッファ)を指します。

例えば冠婚葬祭や事故や入院などの突発的な理由で必要となることもありますし、最近の例でいうと新型コロナウィルスの影響で急に仕事を失って収入が減ったりという緊急事態に備えるためのお金です。

毎月の生活費は、サラリーマンなら毎月の安定収入が見込めるので3ヶ月分で良いかもしれませんが、自営業などであれば6ヶ月や1年分くらいあったほうが良いかもしれません。

自分の仕事の収入の安定性や、収入と支出のバランスを考えて決めることになります。

ステップ3.運用資金を「リスク運用マネー」「無リスク運用マネー」にわける

生活に必要なお金を除いた、残りの運用資金を以下の2つに分けます。

この表は右にスライドできます→

運用マネーの2つの区分

運用マネーの区分説明投資する資産クラス
リスク運用マネーリスクを取って運用する資金国内株式
海外株式
無リスク運用マネー元本割れを心配しないで運用する資金個人向け国債
現金預金

リスク運用マネーは、最悪の場合1/3が失われても良いと思える金額を自分で決めて、残りを無リスク運用マネーとします。

冒頭でご説明した資産クラスのうち、国内株式と海外株式、現金預金を中心に運用します。

「国内債券」と「海外債権」は投資対象に含みません。
債券をアセットアロケーションに含めない理由は以下の3つです。
・シンプルな運用にするため
・余計な為替リスクをとらないため(海外債権)
・リスクに見合ったリターンが見込めないため(国内債券)

ステップ4.リスク運用マネーをすべて株式インデックスファンドで運用する

国内株式と海外株式への資金の配分

さきにご紹介した「全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」では、国内株式:海外株式を1:1に配分することを勧めています。
具体的には、以下の2つのインデックスファンドへの投資となります。

  • 国内株式「MAXISトピックス上場投信」(銘柄コード1348)
  • 外国株式「ニッセイ外国株式インデックスファンド」

前者は国内株式の指標であるTOPIXに連動するインデックスファンドで、後者は日本を除く先進国株式の指標であるMSCIコクサイ・インデックスに連動するインデックスファンドです。

同様のインデックスファンドで、もっと信託報酬(ファンドの維持コスト)が低いものがあれば、そちらを選ぶほうがベターです。

ただし、本ブログ管理人の見解としては、国内株式と海外株式の比率は、個人の好みにあわせて変更してもよいと考えます。

GPIFのWebページを参考にすると、下のグラフのように日本株式と海外株式のリスクはだいたい同じ、リターンは海外株式の方がやや高めの試算となっています。

より大きなリターンを期待したいならば、海外株式の比率を多くすることも検討してもよいと思います。

たとえば、全世界の株式に分散投資するインデックスファンド(FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス)にすべての資金を割り当てる方針がシンプルで良いのではないでしょうか。

この場合は、国内株式:先進国株式:新興国株式がだいたい1:8:1になります。

インデックスファンドの選び方

アセットアロケーションは決まりましたが、念のためインデックスファンドの選び方についても記載しておきます。

さきにご紹介した2冊の書籍ではともに、アクティブファンドではなくインデックスファンドで運用することを推奨しています。

なぜなら、アクティブファンドは、インデックスファンドの運用成績を超えるために積極的に運用するがゆえに、年間の維持コスト(信託報酬)が
高くなり、結果としてそのコストの分だけ運用成績が悪くなるということが、過去のデータから示されているからです。

したがって、

「信託報酬の低いインデックスファンド」≒「ほぼベストな投資商品」

となりますのでだれにでも自動的に、良い投資信託を選ぶことができます。

ステップ5.無リスク運用マネーをネット銀行の普通預金におく

「全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」では、無リスクマネーを「10年満期型の個人向け国債」で運用することを推奨しています。

しかし、現在は本書の発行時よりも個人向け国債の利回りは低下していて、2020年6月では以下のように年率0.05%の最低限の利回りに低下しています。

本ブログ管理人の見解としては、個人向け国債は元本割れしないにしてもリターンが低すぎるし、国内債券などの商品は期待リターンが低い割に今後の利上げによる値下がりリスクがあることを考えると、ネット銀行の普通預金の方が有利であると考えます。

実際に、「全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」にも、以下のように国内債券への投資によるリスク分散効果は乏しいと書かれています。

「国内債券」と「現金」を一緒に「無リスク資産」として扱う理由は、国内債券の金利が既にこれ以上の低下余地がほとんどないくらい低く、金利上昇による値下がりリスクがある一方で、株式との分散投資効果が乏しい状態にあることです。

引用元:全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド

ネット銀行の普通預金は、年利0.1〜0.2%になるので、個人向け国債よりも利回りは良くなりますし、元本も1000万円までなら保証されます。

さらに、ネット銀行の良いところは、普通預金を預けると、ATM手数料や他行向けの振込手数料が無料になるなどのサービスが充実しているので、わずかな運用損益よりも、そういったコストの削減効果がかなり大きくなります。

▼お得なネット銀行の選び方については、以下の記事でご紹介しています。

アセットアロケーションのシミュレーションをしてみる

本記事では、実際にアセットアロケーションをシミュレーションしてみます。

例として、運用資金1000万円、毎月の運用資金を10万円とします。

ステップ1.家計の状態を把握する

運用資金として1000万円、毎月の運用資金として10万円ずつ追加していくものとします

ステップ2.生活に必要なお金(たとえば生活費三カ月分程度)を確保する

緊急用の生活費3ヶ月分として、100万円を確保することにします。
よって、残りの900万円を運用資金とします。

ステップ3.運用資金を「リスク運用マネー」「無リスク運用マネー」にわける

900万円をリスク運用マネーと無リスク運用マネーに分配します。

リスク運用マネーの金額は、個人のリスク許容度にもよるので自由に設定します。

ここでは、1年での最大損失が200万円なら許容できるとして、リスク運用マネーを600万円とします。

したがって、残りの300万円が無リスク運用マネーとなります。

ステップ4.リスク運用マネーをすべて株式インデックスファンドで運用する

株式のインデックスファンドとして、全世界の株式に投資できるインデックスファンドを選択します。

このとき、国内株式:先進国株式:新興国株式の割合は、だいたい1:8:1になります。

ステップ5.無リスク運用マネーは、ネット銀行の普通預金におく

ネット銀行の普通預金ならば、だいたい0.1%〜0.2%の利息になります。

リスクと期待リターンの把握

ここまでのシミュレーションをまとめると・・・だいたいこんな感じになります。

資金わりあて金額リスクリターン
当面の生活資金100万円なし0.1%
リスク運用マネー600万円最悪約200万円の損失
最高約200万円+5%の利益
年率5%
無リスク運用マネー300万円なし0.1%
トータル1000万円最悪約200万円の損失
最高約200万円+αの利益
年率3%

資産運用におけるリスクとは、「危険」をいみすることばではなく、将来のブレ幅を指すので、マイナスになることもプラスになることもあります。


全体としてのリスクと期待リターンを見てみると、リスクとしては最悪-200万円〜300万円の範囲にだいたい収まり、運用資金1000万円のトータルの期待リターンは年率約3%となります。

このようにアセットアロケーションを決めると、自分のリスクと期待リターンがとてもわかり易いので、アセットアロケーションの見直しも容易になります。

一方で、外国債券やその他の商品や複数の資産クラスに分散するバランス型のファンドに分散して投資すると、自分がどの程度のリスクとリターンを負っているのかがわからなくなります。

まとめ

本記事では、自分にあったアセットアロケーションの決め方について、参考書籍をご紹介しつつご説明しました。

資産運用をするうえで、アセットアロケーションを決めることがとても重要であることがうまく伝わったら本記事を書いたかいがあったというものです。

また、本記事にはブログ管理人の個人的な見解や解釈が含まれていますので、ぜひ参考書籍のほうもご覧になった上で、ご自分にあった資産運用を見つけていただければ幸いです。

▼本ブログ管理人のiDeCoの運用実績を公開しています。