「投資信託を始めたいけど、何から始めたらいいの?用語の意味をまとめて勉強したい」
「資産形成に興味があるから、まずは投資信託の勉強から始めたい」
そんなお悩みはないでしょうか。
本記事では、初心者におすすめの、投資信託の入門書をご紹介します。
偉そうに書いてしまいましたが、わたしも本書で勉強して学んだばかりです。
ご紹介する本のタイトルは、コチラ!
佐々木裕平(著)
『投資信託 超入門』
ファンドの選び方・組み合わせ方から、上手な買い方、実践的な運用方法までを網羅しているので、この一冊で初期の不安・疑問を一挙に解消できます。
これから投資信託を始めたい初心者必見の内容です。
- 投資信託の商品を選ぶ基準がわかる
- 投資信託におけるコストの重要性がわかる
- 資産形成するうえで必要な考え方や心構えがわかる
著者情報
本記事でご紹介する本です。
- 著者 : 佐々木 裕平
- タイトル: 投資信託 超入門
- 出版社 : 佐々木 裕平
kindle版しか見つからなかったので、紙媒体での出版はしていないかもしれません。
本書の著者である 佐々木裕平さんは、1級FP(ファイナンシャルプランナー)の資格をお持ちで、資産相談や投資セミナーの公開講座などをされているかたです。
これまでの資産運用の相談の経験を活かして、初心者向けに資産形成や投資信託の知識をわかりやすく解説しています。
特に読みやすい点は、1つの用語やテーマにつき、だいたい2ページくらいで簡単に解説していて、各テーマの重要度を3段階で示してくれているところです。
例えば「分配金について☆☆☆」のような感じです。
ですので、「自分が気になるテーマ」や「☆が3つのテーマ」から優先的に読んでいく、というのもアリだと思います。
どんな人におススメの本?
本書は、以下のような方におすすめします。
- 投資信託を始めたいけれど用語がわからない
- 資産形成を始めたいけれど何から勉強すればいいかわからない
- 資産形成の考え方や心構えを学びたい
以下に、本書で印象に残った部分について、いくつかご紹介します。
本書で印象に残った内容のご紹介
3つのコスト 重要度☆☆☆
本書では、信託報酬についての考え方を以下のように書いています。
0.1%台程度の中から選ぶようにすると良いでしょう。0.3%を超える信託報酬の物は無視するだけで構いません。
本書の一節から引用
信託報酬といのは、投資信託で資産を運用してもうらうために掛かるコストですが、投資信託の商品によって0.1%~2%くらいのものまで、5000を超える種類の商品があります。
初心者がまず間違いを犯しやすい点としては、高額な信託報酬の商品を選んでしまうという失敗だと思いますが、本書では「0.3%を超えるものは無視してよい」とはっきり書いてくれているのが良いところだと思います。
また、信託報酬以外のコストとして以下の2つにも触れています。
- 購入手数料
- 信託財産留保額
簡単に言うと、投資信託を購入するときと売却するときの手数料のことですが、どちらも手数料無料(ノーロード)のものを選択するように、と書いています。
本書の表紙のコメントにあるように「コストを制する者が投資信託を制する!」という言葉のとおり、一貫してコストに関して何度も説明されているので、これを一冊読めばコスト意識が高まること間違いなしです。
償還期限はいつか 重要度☆☆
次は「償還期限」についてです。
ファンドの概要を見ますと、それぞれ償還期限が設定されています。近いものでは1年以内のものから、無期限に設定されているものまで様々です。まずは、この償還期限が近いものは、選択肢から外しましょう。もう少し踏み込んでいうと、償還期限が無期限でないものは全てはずします。
本書の一節から引用
償還期限とは、簡単に言うと「運用を終了する日」のことで、定期預金で言うと「満期」のようなものです。
償還期限には以下の2種類がありますが、いままで投資信託の商品を選ぶうえで、全く気にしていませんでした。
- あらかじめ期日が決められているもの
- 無期限のもの
でも、投資信託にとって償還期限が重要であることは、次のようなケースを考えるとわかります。
もし仮に、投資信託の償還期限が近い状態で大きな金融危機が起こった場合、期限内に購入時の価額以上に回復しなければ、大損失が確定してしまいます。その一方で、景気は循環するものなので、もし償還期限が長ければ運用し続けることで回復することが出来ます。
ですから、長期で運用をすることを考えているひとにとっては、償還期限が無期限のものを選んでおくことは重要なポイントだと言えます。
投資信託の目論見書を読むときには、コストに目がいきがちですが、償還期限も注意すべきポイントだということがわかりますね。
相関係数とポートフォリオ 重要度☆☆☆
最後は、リスクとポートフォリオに関する部分です。
一方、ハイリスクが危険とも一概には言えません。人によっては、数十年間(例えば老後まで)お金を取り崩す必要がない人もいるでしょう。その人にとっては、その数十年間の期間内にどれだけリスク(値動きの幅)が大きくても、全くかまわない、こともあります。そうであるならば、リスクを抑えずに、期待リターンを最大化することを考えてもいいかもしれません。
本書の一節から引用
資産形成をするうえでリスクとリターンのカギを握るのが、「ポートフォリオ」ですよね。どんな金融商品にどのくらいの資産を配分していくか。
ひとつの正解はないので、最終的には個人にあったポートフォリオを自分で決めなくてはなりません。
わたし個人のスタイルですが、iDeCoのような積立型の長期運用は、すべて掛け金を株式の投資信託に配分しています。
なぜなら、長期での運用ならばリスクの比較的高い株式の投資信託でも問題ないと考えているうえに、運用益への非課税というiDeCoのメリットを最大限に活かせると考えるからです。
ですが、すべて株式で運用する考えを肯定してくれるような情報があまりないので、果たしてよいだろうかと不安でもあったのですが、本書ではそういう戦略も十分にあり得ると言ってくれています。
大事なのは、自分でリスクを理解して納得したうえでスタイルを決めて運用していくことだと改めて感じました。
まとめ
本書の対象読者は、投資信託の初心者です。
前半部分の用語説明中心の章から、後半に進むにつれて投資信託の失敗しない選び方や投資をする上での心構えなどの話に移っていきます。
ひとつひとつのテーマは数ページで簡単に解説されているので、子気味よく読みやすく、重要度の高いテーマだけ読んでも構わないと思います。
この機会にぜひご一読ください。
Amazonプライム会員なら0円で読めますよ。